こころの樹 -冬-
心の奥に大きな樹がありました
私の心の温かさに育まれ
私の涙で枝を伸ばし
私の想いをその根に受けて
たくさんの葉を付けました
やがてその樹は私の心に呼応するかのように
その葉一枚一枚に私の心の欠片を映して
ひらひらと葉を舞散らせるようになりました
私はその葉を拾い集め
口に出してみました
心の奥から拾い集めた言の葉からは
私の心の姿が映し出され
私は感動のあまり
言葉を綴らずにはいられなくなりました
(高松尚哉:詩集こころの樹より)
元々は高等女学校の校庭にあった樹ですが,大火から近隣の住宅を守ってきた大きな楠木です。 その時々を見守ってきたこの樹の四季を撮ってみたいと思います。