おじさん
僕のお父さんのお兄さん(長男)です。ここにいたころ(幼稚園〜小学校2年生まで)、父親代わりでした。この写真をとる前に、病気が見つかり、入退院を繰り返し、抗がん剤治療も乗り越え、やっと、元気になった頃でした。でも、病気は、手を緩めてくれませんでした。親戚は治ったと思っていましたが、医療者である自分には、この先が見えていました。親戚の前では、「治ったよ」と元気に振る舞っていましたが、この川のそばで二人きりになったとき、「やっぱり再発するのかな」って聞かれました。僕はウソがつけず、「するかもしれない」って言いました(「しないよ、大丈夫」なんて言えばよかったかも)。「そのカメラで俺をかっこよく撮れ!」って言って、この写真を撮りました。こんな、オモチャカメラでゴメンネ。2008年6月。この数ヶ月後に、おじさんは、天国に逝きました。AGFA RSXⅡ